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 うらわ美術館で先週の日曜日までやっていた展覧会。
実は、2週間ほど前に行っていたのですが、9月までやっていると思い込んでいて感想UPが遅れてしまいました。
 図録からの情報ですが、2005年度に、奈良県立美術館千葉市美術館に巡回するようなので、興味のある方はそちらでご覧下さい(^^:

 この展覧会は、2年に一度チェコのブラティスラヴァで開催されている世界規模の絵本コンクールの出品作品による原画展です。
うらわ美術館で、このコンクールの原画展を開催するのは今回が2回目。
私が、うらわ美術館に行ったのも、そのとき以来だったのですが、あれからもう2年も経ってしまったなんて…という軽い驚きを感じずにはいられません★(ちなみに、前回行ったときに感想は、過去ログ11月のページにあります)

 受賞作品と日本人作家の出品作品、過去の受賞者の作品を紹介するという展示構成は前回と変わらないのですが、今回の方が、すっきりまとまっていて見やすかったです。
 特に、「絵本原画の素材と技法」と題して、面白い素材を用いた原画や立体作品などを集めて、絵本の技術的な面をクローズアップしたコーナーを設けていたのは、受賞作品の多様性をアピールするよい企画だったと思います。
 あと、過去の受賞者の作品コーナーで、お面や石(石器?)に描いたイラストなどの立体作品を織り交ぜて展示していたのも、空間にメリハリが出てよかったんじゃないかと思います。

 今回のコンクールのグランプリは、出久根育さん。
 個人的には、梨木香歩さんの絵本の挿絵の印象が強い方なのですが、東欧的なセンスを兼ね備えた方という印象があったので、今回のグランプリ受賞は、納得のいくものがありました。
 
 原画をみてなによりも驚いたのは、彼女の作品が板絵だったことです。
 重厚な画面で、塗りも厚そうなのに、厚みやち密な描き込みに重さを感じさせない不思議な量感の絵を描く人だなぁとは思っていたのですが、板のフラットな質感が、絵の具の厚みをすべて吸収していたんだということがわかって、謎がすこしだけ氷解したような気分になりました。
この人がいつも板絵を描いているのかまではわかりませんが、この技法によって彼女の持つ世界観が非常によい形で昇華されているのは間違いないと思います。

 あとほかに印象に残った作品を、いくつか列挙しておきます。

 まず、一番嬉しかったのは、大好きな黒井健さんの原画をはじめて目にすることができたことです。
色鉛筆とパステルで描かれた淡い色調の作品の上には、筆のあとが全くみられなくて、まるでエアブラシを使ったのかと思うくらい、画面全体の質感が均一なことにびっくりしました。
部屋に飾っておきたくなるような、品のよさが印象的な作品だったと思います。
 ただ正直に言って、雰囲気がやわらかい分、インパクトにかけるのは否めないかもしれません。。。
特に人間を描くと、なんとなく物足りなさがあるんですよね。
大好きな作家なんですけど、絵本という媒体が、彼にとって最善のものなのかどうかということに関しては、ちょっと疑問も感じてしまいました。
「てぶくろを買いに」とか、本当に素敵な作品も多いのに、なんでこんな風に思ってしまうのか、、、自分でもよくわかりません。

 宇野亜喜良さんの作品も、彼のコミカルな一面を見ることができて楽しかったです。

 一ノ関圭さんの「夢の江戸歌舞伎」は、歌舞伎興行の一部始終を俯瞰して描いた絵本なのですが、本としてみるととても面白い作品でした。これは、近いうちに必ず買おうと思っています。

 過去の受賞作品の中では、やっぱり大好きなビネッテ・シュレーダーさんの作品が一番印象に残っています。
特に、石器のような小石の凹凸を利用して、ちょっとだけイラストを描いた作品があったのですが、ただの小石のなかにまったく別の幻想世界が誕生しているのには、文字通り息をのみました。
前からうすうす感じていたのですが、今回展示してあったオブジェをみて、この方、レオノーラ・キャリントンなどの女性シュルレアリストにつながるセンスの持ち主なんじゃないかと思わずにはいられませんでした。

 予想外に凄かったのが、瀬川康男さんの「清盛」という作品。
これは、絵本でみるとそんなに面白い作品ではないのですが、原画の迫力はすごかったです。
現代の絵巻物といっても過言でない、正統な美しさを誇る作品だったと思います。
 そうそう。展覧会図録におまけとしてついている瀬川さん作「四神十二支十二ヶ月飛廻すごろく」もとてもいい感じです♪
まだ実際に遊んでいないのですが、このまま使うのは勿体無いので、カラーコピーして遊ぼうかと思っています(^^)
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 大丸ミュージアムで、8月10日までやっていたムーミン展
ムーミンの原画が見れるということで、会期末ギリギリになってしまいましたが、行ってきました。

 この展覧会、内容的には、ムーミンというよりも、作者であるトーベ・ヤンソンの画業に焦点を当ててたものでした。
 展示は、油彩などを中心とした絵画のコーナーの後に、ムーミンの原画が並び、最後に彼女がイラストレーターとして挿絵を提供していたフィンランドの風刺雑誌「ガルム」で使われたイラスト原画を展示するという構成になっていました。

 油彩に関しては、試行錯誤の跡は見られるものの、既存の画家の様式をなぞっただけの作品が多く、あまりピンとくるものはありませんでしたが、印刷媒体になることを前提として書かれた水彩画やペン画のコーナーになると、いきなりヤンソンワールドが花開いたとでもいうようなオリジナリティあふれる世界が登場したので、その落差が非常に面白かったです。
この人には、油彩という媒体がとことんあっていなかったんだなぁと思わずにはいられませんでした。

 風刺雑誌ガルムのために描かれたイラストは、フィンランドの文化圏に関する知識がないだけに、なにを意図しているのかわからないものが多く、あまりピンとくるものはありませんでした。
 ただ、そのイラストの中に、ムーミンの原型とおぼしき動物がちょこちょこ登場しているのに、気が付いてからは、「ウォーリーを探せ!」(古い??)よろしく、ムーミンの姿を探してばかりいました。

 全体をみて、つくづく思ったのですが、この人は、現実世界を描くときはなんだかすごーくつまらなそうなんですよねぇ。
ムーミンワールドなと、脳内イメージ全開で描いた世界の方が、めちゃめちゃ伸びやかで、引き込まれてしまうスケール感があるんです。
風刺画のような社会性の高い作品を描くために、厳しい目で現実を見据えていることへの反動みたいなものもあったのかもしれません。

 で、この展覧会のメインを飾るムーミンの原画ですが、とにかく小さなサイズの作品が多かったです。
正確なところはわかりませんが、本に印刷されるのとおなじ原寸サイズで描いていたのかも?
そのせいか、村上勉さんの原画と見たときと同じような感動がありました。
 多分、とても小さな画面にもかかわらず、これ以上大きな画面で描く必要性を感じさせないスケール感があるところが、似ていたからなんでしょう。
 特に初期の作品には、澄み切った冬の空のような涼しげな緊張感が漂っていて、素敵でした。
本でみるよりも、原画の方が明らかに奥行きと深みがあったので、本とは全く違う感動を味わうことができました。

 とにかくサイズが小さいだけに、部屋に飾っておきたい!と思わずにはいられないような作品が多かったです(笑)
 とくに欲しかったのが、「ムーミンパパの思い出」の一場面、パパが自分の家を建てているイラスト。
あと、ムーミンのイラストではないのですが、「青のおとぎ話の場面」というタイトルの水彩画の青は、とても美しかったです。

 会期末ということもあって、会場内は女性陣であふれ返っていました。
それに輪をかけてものすごい人手だったのが、グッズ売り場。
バーゲンでつかうようなビニール袋が置いてあって、その中に買いたい物を放り込んでレジに行かなくてはいけないのには、面食らいました。
・・・ムーミングッズの人気のすごさも実感できる展覧会だったと思います。
こんにちわ。はじめまして。ひまわりと申します。

これからこちらで、趣味の展覧会めぐりの感想を、日記形式で書いていこうと思います。
展覧会に行ったときに書くだけなので、更新は不定期です。
実は、いままでも別な日記サイトで、同じ内容の日記を、細々と続けていたのですが、字数制限があるのが辛かったので、引越すことに決めました。


行く展覧会のジャンルは雑多で一貫性は全くありません。
比較的行く頻度が高いジャンルは、児童書の挿絵関連の展覧会と、日本美術(特に仏教美術関係)です。
生息地が関東地方なので、それ以外の地域で開催している展覧会をとりあげることはあまりないと思います。

あと、展覧会とは全く関係がありませんが、佐藤さとるさんの著書「コロボックルシリーズ」の私設ファンサイトを運営しています。
もし興味のある方がいらっしゃいましたら、こちらにも遊びにきてください。

次の更新は、なにか展覧会に行ったとき。。。なので、まだ未定です。
こんな感じで、マイペース進めてゆきますが、どうかよろしくお願いします。
  
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