桜の季節。花見がてら、久しぶりに府中市美術館で定期的に開催しているワークショップに娘と一緒に行ってきました。
今回は、日本画体験講座です。

うちの娘、お絵描きは大好きなものの、色を塗るのは疲れると言って、描く絵は線描が基本。
色をつけたら?と言っても、「めんどくさい」といって、なかなか色まで塗ろうとしません。
ところが最近、ようやく色を使って絵を描くようになってきたので、この機に、いろんな画材を体験してもらいたいと思い、参加してみました。

今回のイベントは、一般向けの企画で、対象が子どもというわけではなかったので、娘がついてゆけるか少々心配していたのですが、この点は、全くの杞憂に終わりました。

会場では、まず、それぞれ一枚ずつ色紙をもらいます。
その色紙に、自由に絵を描いて採色してもいいし、先生が用意した下絵をトレースしてそれに彩色するぬりえ方式でも、OK。
娘は当然、自由に絵を描く方を選択。
私はいろいろあった下絵のなかから、鳥獣戯画の一場面をチョイスして、ぬりえにトライしてみました。

まず鉛筆で線を下書きしたあとに、筆と墨で、輪郭をなぞります。
ちまちました絵を描いていた娘にとっては、これが最初のハードルとなってしまいました(^^;
結局、どうやっても筆で輪郭をなぞるのは、無理そうだったので、マジックで輪郭線を描く事になりました。
このあたりは、もっと大きな絵を描いた方がいいよ~とアドバイスしてあげたらよかったな、と後悔しています。

次に水干絵具という日本画の画材をつかって、彩色をしてゆきます。
水干絵具とは、水簸精製して作られた絵具で、岩絵具と同じように膠と水で溶きます。
本来は日本画の下塗りに使うもののようです。

このワークショップでは、好きな色を一色選んで、水と膠で溶いて練るところから体験できました。
私は、日本画の顔料を膠で溶くのは初めての経験だったので、この作業が一番楽しかったです♪

膠には、ちょっと独特のにおいがあり、しかも、顔料と膠は、指で練って混ぜるので、必然的に指が汚れてしまうのですが、これが、娘はちょっと嫌だったようです。
それでも、絵の具ができあがると嬉しそうにしていました。

作った色は、水彩画と同じ要領で、筆に水を含ませて塗ってゆきます。
不透明水彩よりも、華やかな発色をするのが新鮮でした。
また、水の含ませ方によって、色の強弱が随分変わるのも、おもしろかったです。
日本画の画材って、もっと扱いが難しいのかと思っていたのですが、水干絵具は、想像以上に柔軟で、調整が面白い画材でした。

娘は、もっと練り練りして色を作りたかったようですが、今回は一色だけというルールだったので、あとは既に作ってある色を使って、絵を仕上げてゆきました。
途中、既に作ってある色を混ぜたりして、自分なりにいろいろ挑戦している姿が、親としては微笑ましかったです。

私の予定では、このイベントの後、美術館で開催していた特別展「三都画家くらべ 京、大坂をみて江戸を知る」を一緒に見るつもりだったのですが、残念ながら娘は、外で遊びたくて仕方ない様子だったので、今回は、展覧会を一緒に見るのは諦めて、公園で花見をしつつ、遊んで帰りました。

このイベント、参加費は100円。
参加時間も11時から16時までというざっくりしたくくりなので、自分の都合にあわせて、時間調整して参加できるのが、ありがたかったです。
ただ、自分がなにをするのかよくわからないまま、作業を開始して、一つ作業が終わる度に、スタッフの方を捕まえて、次に何をするのかを確認しなければいけないのは、効率が悪い気がしました。
できれば、作業の全体像を、最初に把握できるよう、手順を壁に貼りだしておいていただけたら、ありがたかったかな、と思います。
あと本音を言えば、もっと自分で絵の具を作ってみたかったけど、これは、値段とキャパを考えたら無理な注文ですね(^^;

最後は、ちょっと辛口になってしまいましたが、スタッフの皆さんは、皆、とても親切で、値段以上のサービスをしていただけたと思っています。
スタッフの皆様、楽しい一時をありがとうございました。
今後も、折りをみて、府中市美術館のイベントには参加してみたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします^^

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4月9日まで、日本科学未来館で開催していた「行ってみなくちゃわからない! 大科学実験 in 未来館 」へ、娘と一緒に行ってきました。
この展覧会、NHKで放送している「大科学実験」で使用した実験装置を体感できるという企画です。
娘がこの番組を気に行っていたので、行ってみることにしました。

あいにく行った日は、春の嵐で交通機関にトラブルがあり、着いたのはかなり遅くなってからでした。
そのため、同時開催していた特別展も、プラネタリウムにも行くことはできず、大科学実験展と常設展示で遊んで帰宅しました。

会場に入って、まず娘が挑戦したのは、「コピー機のひみつをさぐろう」というコーナー。
このコーナーでは、まず、子ども達が自由にお絵かきをしたあと、それを手動でコピーするという体験をします。
そして、最後に、本物のコピー機で、自分のお絵かきした絵のシールを作ってもらう、という趣向になっていました。
お絵描きが大好きな娘は、自分の絵がシールになって、ご機嫌でした。
ただし、あとで、「コピーの仕組みわかった?」と聞いたところ「よくわかんなかった」と言われてしまいました。
5歳時には、ちょっとレベルが高すぎたようです。

そのほか、コップの水で体を持ち上げるコーナーなどが好評でした。

そしてなんといっても、壁一面の巨大モニターでみる「大科学実験」の番組は圧巻でした!
親としては、これが一番おもしろかったかも。

ひととおり、会場を見学したあと、最後に、撮影コーナーで、大科学実験のユニフォームをきて、ポーズを決めて帰ってきました。

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娘と、科学未来館へ遊びにきたのは、2009年以来だと思うのですが、今回は、やみくもに会場を駆け回るのではなく、ちゃんとイベントや、それぞれのコーナーの趣旨に添った形で遊べるようになっているところに、成長を感じました。

そんな娘の様子を見て、そろそろ、本来科学館がターゲットにしている年齢層になりつつあることを実感しました。
そうなると、俄然、未来館だけでなく、国立科学博物館など、定番の科学館系施設にも挑戦してみたくなってきました。
とはいっても、いろいろ行きたいところは山積みだし。。。
もっと子どもと遊べる時間が欲しい~(><)

せめて、夏休み前までには、科学館へ一度遊びにいけるといいな、と思っています。


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ここ数ヶ月、まったくブログを更新していなかったので、行ったけど感想を書くことができていない展覧会が、いっぱい残っています。
今更なので、あまりに時間が経ってしまった展覧会については、何処に行ったのかだけ、メモして終了しようとおもったのですが、今回取り上げた養老天命反転地は、会期がある展示ではないので、一応、感想を書いておきたいと思います。

昨年秋に、岐阜県にある養老天命反転地に行ってきました。

養老天命反転地は、現代美術家荒川修作と、パートナーで詩人のマドリン・ギンズのプロジェクトを実現したテーマパークです。
1995年につくられた日本における体感型アートの先がけのような施設。
一度行ってみたいと思っていたのですが、ようやく念願がかないました!

今回は、娘と私の母、プラス親戚一家で遊びにいったのですが、急斜面を子どもを追いかけて走るのは、なかなかスリリングな体験でした(笑)
残念ながら同行者に年配者も数人いたため、すべての施設を回ることはできなかったのですが、迷路や斜面が乱立するなんとも不思議な空間を歩き回るだけで、子ども心が甦り、どんどん元気になってゆくから不思議です。
いや、ほんと、面白い経験でした。
特に、子ども達が、理屈抜きで、探検している姿を見て、この子たちが一番作品を楽しんでるじゃないかと思わずにはいられませんでした。

ただ、思っていた以上に、施設のあちこちに劣化がみられ、全体的にかなり古びた印象も受けました。
作品に用いられた素材自体の経年劣化をどこまで考慮して作られたのかわかりませんが、恒久的なアート施設のメンテナンスの苦労がしのばれる施設でした。

物理的な経年劣化も問題なのですが、それ以上に表現方法の経年劣化についても、考えさせられました。
特に、『極限で似るものの家』という迷路型の建物内には、あちこちにソファや冷蔵庫などの家具が配置してあるのですが、その用いられかたは、今の目線でみると、かなり古くさい表現と化していました。
へんな言い方ですが、現代アートに用いられるモチーフの消費速度の速さを目の当たりにした気がします。

また、この施設は、養老公園という公営公園の一角にあるのですが、ベネッセの運営するアートサイト直島などに比べると、公園に入るまでの施設のチープさや、ボランティアスタッフの作品の理解度が、高いようには見受けられず、全体的に「なんだかよくわかんない施設だけど、まあ一度見てみてよ。」という感じのオーラが漂っていました。
これは、テーマパークの導入としては、あまりにお粗末でもったいないなぁと思わずにはいられませんでした。

別に、来た人を荒川修作の思想に啓蒙しようと力む必要はないと思うんですけど、ここは異世界を楽しむための場所です。
この不思議な空間を楽しんでください!という舞台演出をもう少し頑張った方が、ずっと作品が生き生きと輝くと思うんですよねぇ。

劇場でも、ディズニーランドでもそうですが、やはり物語は、導入からワクワク感が漂っていた方が楽しいと思うんです。
スタッフの人が、よくわかんないんだけど、まあ一度見てみてよ的なオーラを出しているのは、作品世界への楽しみをそぐ遠因となることがよくわかりました。

直島をつくったベネッセの福武氏は、現代アートは、新興宗教に近い存在であるとおっしゃっていましたが、まさにそのとおりで、少なくとも現場のスタッフはその作品の絶対的な力を信じ、それを盛りたてようというオーラを発していないと、作品の価値は高まらない気がしました。

残念ながら、こういう手法は、中立性が求められる公立の施設では、行いにくい演出だということも、わかるんですけど・・・
考えてみたら、公立の美術館などに置いてある現代アート作品の中にも、こういう所在なさ気な雰囲気を醸し出している作品ってありますよね。
この辺りの、根本的な原因に、公共施設が思想や思索を説くことができない、という事があるのかな、などと、つい、考えてしました。

・・・とまぁ、周縁部にいろいろ問題があるものの、体感型アート作品としては、きわめて完成度が高い施設であることは間違いないと思います。
理屈ではなく、体を駆使して、アート作品に触れるというのは、得難い経験です。
こういう経験を、子どもの間にしておくと、アート作品への敷居が低くなり、理屈ではなく、素直に作品を楽しむことができるようになるんじゃないかと思います。

最近はやりのインタラクティブアート作品以上に、この施設は、子どもが、無条件で面白さを感じられる作品だと思います。
とにかく、鑑賞教育にはうってつけの場所だと思うので、お子さんがいられるご家庭は、ぜひ一度、足を運んでみることをオススメします。


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原美術館で3月11日まで開催していた「ジャン=ミシェル オトニエル:マイ ウェイ」展に娘と一緒に行ってきました。

オトニエルは、ガラスを素材とした立体造形を手掛けるフランスの現代アーティストです。
この展覧会は、パリのポンピドゥー センターで開催した回顧展を原美術館の空間にあわせて再構成したものだったそうです。
チラシの作品がとても好みだったので、行きたいなぁと思い、HPをみてみたら、なんと子供向けのワークショップまで開催していることがわかり、これは行かねば!と娘を連れて行ってきました。
・・・とはいっても、結局行けたのは、最終日だったのですが(^^;

原美術館に行くのは、今回がはじめて。
昭和初期に建てられた邸宅を利用した建物は、噂以上に洗練されていて素晴らしいところでした。
最終日ということもあり、会場はかなり混んでいました。
ただし、子供向けワークショップを開催してるせいか、家族連れの来館者も多かったので、子連れでも安心して楽しく見ることができました。

会場内は、ガラス素材の美しさをみせるために、自然光が取り入れられていました。
もともと個人宅として建てられてた建物なので、建物の美しさと相まって、展示室はとても洗練された空間となっていました。
また、敷地内の庭園に設置された作品を館内の窓越しに鑑賞するというユニークな試みもされていました。

おそらく、天候によって、展示されているガラス作品は、多彩な姿を見せてくれていたに違いありません。
雨の日には、どんな姿をみせてくれていたんだろうか、と、思わず想像力をかきたてられる展示でした。

しかも、オブジェ類はすべて撮影可!となっていました。
真剣にカメラを構えて、作品を撮っている人も多数見受けられました。
そんな人たちの中、我が娘は、離れたところにいるのに、作品に触っているように見える写真を撮りたいと言いだし、あちらこちらでノリノリで、ポーズをとってくれました(^^;
できた写真はこんな感じです(笑)

hara.jpeg


また、子ども向けワークショップ会場では、塗り絵や3D画像を存分に楽しんでいました。
結局、半日まるまる美術館で遊ぶことができました。

この展覧会、展示方法も含めて、かなり実験的で意欲的な試みがされていることに驚きました。

そしてなんといっても、モダンな建物の中に、さりげなく、現代アート作品が配置されているバランスの妙が、素晴らしい美術館でした。
きっと、こういう常日頃の試みの積み重ねが、特別展のレベルの高さにつながっているんでしょうね。

個人的には、大好きな須田悦弘さんの作品を拝見することができたのが、望外の喜びとなりました。
庭に配置された彫刻作品群の中で、娘に請われてかくれんぼしたのもいい思い出となりました♪

原美術館には、これまでなかなか行く機会を持てないでいたのですが、評判通り、とても居心地のよい美術館でした。
今、開催している杉本博司さんの写真展も、どんな素晴らしい演出をしてくれているのか、今から楽しみでなりません。
次回こそは、最終日に駆け込むというようなことなく、ゆとりをもって行くことができたらいいなぁと思っています。