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サントリー美術館で、9月2日まで開催していた子供向け展示「来て、見て、感じて、驚いちゃって! おもしろびじゅつワンダーランド」展に娘と一緒に行ってきました。

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『・・・ともすれば難しいと思われがちな日本の古美術について、さまざまなプログラムを通してその魅力を「体験」「体感」いただくことで、お客様に日本美術の魅力を「発見」していただくことを目指しています。』というこの展覧会。

対象とする子どもを持っている親としては是非参加したいところです。
最近、あまり美術館に行きたがらくなってしまった娘をなだめすかして行ってきました。


で、この展覧会、とにかく展示が凝っています!
どうやったら来た人に日本美術を楽しんで貰えるかを考えぬいてつくられた展示という気がしました。

会場内は基本的に、コーナーごとに、映像やジオラマなど特定の作品をモチーフにした展示装置で遊んだ後に、本物の作品を見る、という構成になっていました。
展示されている作品は、蒔絵手箱、大和絵屏風、洛中洛外図、浮世絵、ガラス器、鍋島焼など、サントリー美術館の所属作品のかなりの分野を網羅している意欲的な内容。
その多様性を感じるだけでも、日本美術の奥深さの一端を感じらます。

一緒に行った五歳の娘は、ノリノリでそれぞれの展示装置を体感していました。
特に巨大な茶碗のオブジェの中が、居心地が良かったようで、クッションにくるまって、なかなかその場から立ち去ろうしませんでした。
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また、タッチパネルを使って、鍋島焼をデザインするコーナーでは、幾つもデザインを作って遊んでいました。
最初は展覧会に行くのを嫌がっていた娘が、すごく楽しんでくれていたようなので、正直ほっとしました。
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ただ一つ、とても残念だったことは、娘が、展示装置は楽しんでいたものの、展示のモチーフとなった本物の作品にはほとんど関心を示さなかったことでした。

私としては、展示装置が作品への関心をしめすきっかけとなって欲しかったのですが、私が娘を本物の作品に誘導しても、娘は作品を一瞥する以上の関心を示すことは、最後までありませんでした。
体感型の展示と、そのモチーフとなった作品との結びつきを上手く説明してあげられなかった事が残念でなりません。

またここまで作り込んでも造作物を使っても、それと作品を結びつける事が出来ない、子供向け展示の難しさを強く感じずにはいられませんでした。
美術館での体感展示って、ツールをつかって体感したことと、本物の作品とを結びつけるという命題があることに、今回、はじめて気が付きました。
この橋渡しが、凄く難しいことなんですね。

子どもが遊んでいる間、人の流れを見ていて気がついたのですが、体感コーナーに人だかりができていても、本当の作品の前での滞在時間は一瞬という人が多かったように思います。
とくにそれが顕著にあらわれていたのが、先ほども少し触れた、タッチパネル上で鍋島焼にデザインをするコーナーでした。

このコーナーでは、自分たちがタッチパネル上で鍋島焼きのお皿のデザインを作ることができるのですが、モニター上で完成させた作品は、完成後、会場のスクリーン上に投影される仕組みになっています。
そしてスクリーンの横には、今回デザイン作成のための素材に用いられた鍋島焼のお皿の実物が、ずらりとなんでいました。

スクリーンの周りには、投影された自分の作品を確認しようと、常に人が集まっていました。
ところが、実際の鍋島焼を展示しているコーナーには、あまり人影はありません。
自分で鍋島焼をデザインすることで、いかに鍋島焼のデザインが洗練されたものかを体感できるいい機会なのに、作った作品と、本物と見比べることがなされていないんです。
これってすごく勿体ないことではないでしょうか。

人の流れをみていて、もし、このスクリーンに投影される画面上に、本当の作品もランダムに投影し、デザインを比較することができたならば、鍋島焼のデザイン性の高さがより見ている人に伝わり、本物へと導く導線になったんじゃないかなぁなどと、ついつい考えてしまいました。

この展覧会、すごーーーく考え抜かれた展示だっただけに、そういう些細なところが、逆に目についてしまった気がします。
多分、いろいろ考え抜いて作られた展示ゆえに、最後の一歩の難しさをリアルに感じてしまったように思います。
個人的には、そのことを目の当たりにできたことが、最大の収穫でした。

私は、ついつい最先端のデジタル技術や凝った照明などに、目が向きがちだったのですが、(ガラス器のコーナーの照明は本当にきれいでした!)娘は、自分の体で体感できるコーナーの方が、圧倒的に楽しかったようです。
鍋島焼のデザインをするコーナーや、浮世絵をモチーフに全身を使って影絵遊びをするコーナーには、なんども挑戦していました。
そういう娘をみていると、最近、声高にもてはやされているデジタル技術を駆使した展示が、本来実物を見て楽しむ場所である博物館や美術館の本質的な部分までもは、カバーできないサブツールにすぎないことを、実感せずにはいられませんでした。

帰宅後、娘に展覧会で何が一番面白かった?と聞いたところ、「麦の偽物が一杯あったとこ」という予想もつかない回答が返ってきました。
え?それどこのこと??と訳が分からず一瞬焦ってしまいました。
で、気がついたのですが、、、娘よ。それは麦じゃない。武蔵野屏風を再現したススキ野原のジオラマだよ…orz

相変わらず我が道をゆく娘の感想に若干の不安は感じるものの、こういう娘の独特の感性をうまく伸ばして行ってあげたいとも思う母なのでした(親馬鹿です。すみません☆)

あと、最近下がりまくりの娘の美術館好感度が、今回の展覧会で、多少なりともUPしていれくれればいいなぁと切に願っています。

とにかく、今回は、日本美術をここまで楽しく見せてくれたサントリー美術館には大感謝!です。
この展示をとおして、日本美術の楽しさに気がついた人は多いのではないかと思います。
来年も楽しい子どもむけの企画を是非!!よろしくお願いします。
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