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以前からずっと気になっていたダイアログ・イン・ザ・ダークへ行ってきました。

まず、ダイアログ・イン・ザ・ダークについて。
『ダイアログ・イン・ザ・ダークとは、様々な環境を織り込んだまっくらな空間を聴覚や触覚など、視覚以外の感覚を使って体験するワークショップです。
 参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、何人かとグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験します。』(イベントちらしより)

このイベントに興味をもった直接のきっかけは、以前、直島へ行った時に、ジェームズ・タレルの作品のサイズにあわせ、安藤忠雄が設計した南寺というアートプロジェクトを見学したことでした。
南寺は、暗闇の中に入り、そこに浮かび上がる光の世界を体験するという素晴らしい作品です。
ここで、視覚以外の感覚を研ぎ澄ました後に見る、視覚世界の不思議さを体験して以来、視覚に頼らない体感型のアートプロジェクトが、とても気になるようになっていました。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚に頼らない体感型のイベントということを、大々的にうたっている上に、継続的にイベントを開催しているので、ずっと気になっていたのですが、なかなか行くことが出来ず、今回ようやく参加することができました。

すでに参加した知り合い数人から、これは一人で参加して、見ず知らずの人とどんな関係を作れるかを体験することまで含めて、楽しんだ方がいいとアドバイスをもらったので、今回は、一人で参加してきました。

イベントは、6人で1グループとなり、暗闇の中を、視覚障害者の方が利用している白杖という杖一本をもち、視覚障害を持つアテンドの案内に従って、探検して行くという趣向となっています。

会場内は、完全な暗闇!本当に何も見えません。
理性では、何も見えないことがわかっているのですが、何か見える物があるかもしれないと、必要以上に目を凝らし、日常生活よりも目を使って歩いたような気がします。
見えないことはわかっているのに、目をつむることが何故か怖くてたまりませんでした。

この空間をどんな風に感じるかは人それぞれだと思うのですが、とにかく私は、音や臭いなど、かすかに得られる情報を一つも漏らすまいと必死だったように思います。
音や臭いから得た情報をもとに、ここはこうなっているのではないかと予想し、さわることで確認し、歩き続けた60分間でした。
どーも私は、触覚に頼る傾向が強かったようで、常に何かに触れ続けることで安心感を得ていたように思います。
一緒にチームを組んだ人達と、声を掛け合って情報を共有し、見ず知らずの人なのに、手をつなぎ合い、お互いを確認しあうことで、なんとなく一体感が生まれてくるのが面白かったです。

会場は、森をイメージして作られており、自然やナチュラル感を売りにしていましたが、やはり人為的な空間であることは常に意識せざるを得ませんでした。森をイメージしたテーマパークに遊びに来たというのが一番近いイメージではないでしょうか。

どんな場所を歩いたかということを、ここに書いてしまうのは、今後行く方の興をそぐことになってしまうと思うので割愛しますが、ちょっとした非日常空間を体感できることだけは保証します。

こんなわずかな体験で、視覚障害者の方の気持ちを理解出来るとは思わないし、世界の見方が変わるなんて大げさなことは、全くないのですが、視覚を奪われてしまっても、他の感覚で視覚を補おうとする、人の身体の適応力のたくましさを、ちょっとだけ実感できた一時でした。

私が参加した回では、一人遅刻した人がいました。
その人は、すでに暗闇に入ってしまっていた私達の顔を、全く知らないまま、イベントに参加することになったため、皆さんがどんな顔をしているのか、後で、見るのが楽しみ!と話していました。
イベント終了後、私達の顔をみたその人は、声を聞いて抱いていたイメージと変わらない事に驚いたと言っていました。
彼女の話を聞いて、最近、ネットで知り合った人と、会ったばかりだった私は、ネット上でお話していた人とあっても、その人が書いていることと、それほどイメージが違わないと感じるのと、似ているなぁと思ってしまいました。
外見から得る情報って、想像以上に、内面がにじみ出ている物なのかもしれません。

・・・ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、いろいろな意味で非日常を体験出来るイベントではあるので、一度は体験してみることをオススメします。
個人的には、もう少し長く遊びたかったかナ(笑)

少々お高めの値段設定なので、気軽に行けないのが残念なところですが、季節ごとに様々なイベントも行っているようなので、機会をみつけて今後も参加してみたいと思います。
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