大丸ミュージアムで、8月10日までやっていたムーミン展
ムーミンの原画が見れるということで、会期末ギリギリになってしまいましたが、行ってきました。

 この展覧会、内容的には、ムーミンというよりも、作者であるトーベ・ヤンソンの画業に焦点を当ててたものでした。
 展示は、油彩などを中心とした絵画のコーナーの後に、ムーミンの原画が並び、最後に彼女がイラストレーターとして挿絵を提供していたフィンランドの風刺雑誌「ガルム」で使われたイラスト原画を展示するという構成になっていました。

 油彩に関しては、試行錯誤の跡は見られるものの、既存の画家の様式をなぞっただけの作品が多く、あまりピンとくるものはありませんでしたが、印刷媒体になることを前提として書かれた水彩画やペン画のコーナーになると、いきなりヤンソンワールドが花開いたとでもいうようなオリジナリティあふれる世界が登場したので、その落差が非常に面白かったです。
この人には、油彩という媒体がとことんあっていなかったんだなぁと思わずにはいられませんでした。

 風刺雑誌ガルムのために描かれたイラストは、フィンランドの文化圏に関する知識がないだけに、なにを意図しているのかわからないものが多く、あまりピンとくるものはありませんでした。
 ただ、そのイラストの中に、ムーミンの原型とおぼしき動物がちょこちょこ登場しているのに、気が付いてからは、「ウォーリーを探せ!」(古い??)よろしく、ムーミンの姿を探してばかりいました。

 全体をみて、つくづく思ったのですが、この人は、現実世界を描くときはなんだかすごーくつまらなそうなんですよねぇ。
ムーミンワールドなと、脳内イメージ全開で描いた世界の方が、めちゃめちゃ伸びやかで、引き込まれてしまうスケール感があるんです。
風刺画のような社会性の高い作品を描くために、厳しい目で現実を見据えていることへの反動みたいなものもあったのかもしれません。

 で、この展覧会のメインを飾るムーミンの原画ですが、とにかく小さなサイズの作品が多かったです。
正確なところはわかりませんが、本に印刷されるのとおなじ原寸サイズで描いていたのかも?
そのせいか、村上勉さんの原画と見たときと同じような感動がありました。
 多分、とても小さな画面にもかかわらず、これ以上大きな画面で描く必要性を感じさせないスケール感があるところが、似ていたからなんでしょう。
 特に初期の作品には、澄み切った冬の空のような涼しげな緊張感が漂っていて、素敵でした。
本でみるよりも、原画の方が明らかに奥行きと深みがあったので、本とは全く違う感動を味わうことができました。

 とにかくサイズが小さいだけに、部屋に飾っておきたい!と思わずにはいられないような作品が多かったです(笑)
 とくに欲しかったのが、「ムーミンパパの思い出」の一場面、パパが自分の家を建てているイラスト。
あと、ムーミンのイラストではないのですが、「青のおとぎ話の場面」というタイトルの水彩画の青は、とても美しかったです。

 会期末ということもあって、会場内は女性陣であふれ返っていました。
それに輪をかけてものすごい人手だったのが、グッズ売り場。
バーゲンでつかうようなビニール袋が置いてあって、その中に買いたい物を放り込んでレジに行かなくてはいけないのには、面食らいました。
・・・ムーミングッズの人気のすごさも実感できる展覧会だったと思います。
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