くだもの (福音館の幼児絵本)くだもの (福音館の幼児絵本)
(1981/10/20)
平山 和子

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長ーく版を重ねている本を子供に与えると、たいてい面白がってもらえます。
ロングセラーに偽りなし。
このことは、子供と一緒に本を読んでいて、日々、痛感させられています。

今日、取り上げる本は、そういう発売以来コンスタントに版を重ねている、定番といわれる絵本の一つです。

お恥ずかしい話ですが、児童書のファンサイトなどを運営しているにもかかわらず、実は私、子供が生まれるまで、赤ちゃん向けのシンプルな絵本に対して、ほとんど関心を払ったことがなかったんです。

しかも、赤ちゃんの成長の早さを意識したことがなかったので、月齢によって反応できるものの差が大きいってことを全く理解していなかったし、成長が著しいからこそ、子供には、年齢に応じて、本を選んであげる必要があることにも、子供が生まれて気がつきました。(・・・児童書に●歳からという表示が出ているのも、お節介だなぁと内心思っていました★)

で、出産後、遅ればせながらも子供にどんな本を読んであげたら、楽しんでもらえるか知りたい一心で、絵本の選び方を紹介するサイトや、福音館、クレヨンハウスなどで出している絵本の選び方を紹介する冊子などを読み始めました。

多々ある子供の絵本を紹介する媒体で、よくとりあげられていた本のなかに、1981年に発行され、以来ずーっと売れ続けている「くだもの」 という本がありました。

内容は至ってシンプル。
最初のページに、果物がまるっとリアルに描かれ、描かれた果物の名前が書かれています。
次のページでは、その果物が食べられる大きさに切り分けられ、そこに一言、「さあ どうぞ」と添えてあります。
いろいろな種類の果物に対して、この繰り返しが続きます。

正直言って、最初に手にした時には、果物の描写の正確さは見事だけど、それだけの絵本でしかない、という印象しか持てませんでした。
だからなぜこの作品が、こんなに評価が高いのか、ピンとこなかったんです。
でも、これだけ評価が高いのならば、子供にしかわからない魅力があるのではないかと思い、一緒に読んでみたところ・・・

読み始めると、すぐに娘は、「さあ どうぞ」のフレーズにあわせて、果物を食べる真似をはじめるではありませんか。
今にして思うと、これが、うちの子のごっこ遊びの最初でした。

しかも、日を追うごとに、ごっこ遊びの精度は高くなり、私にむかって「はい どうぞ」(娘はなぜか「はい どうぞ」と勧めます)と果物をさしだしてみたり、これは嫌!この果物は食べる!と好き嫌いは示すわ、遠くにいるお父さんにも果物をすすめてみたり、と読み方のバリエーションもひろがってゆきました。

自分でこの本を読んでほしい!という意思表示ができるようになってきた、1歳半頃からは、頻繁に、この本を読んでーと持ってくるようにもなりました。

つい最近も、栗ご飯をはじめて娘に与えたところ、最初、娘は、栗がなんだかわからなかったようで、全く口をつけようとしませんでした。
そこで、この絵本をもってきて、栗のかかれているページを開き、「ほら、ここに出ている栗だよー。食べてごらん」といってみたところ、はじめて娘は目の前にある食べ物が、栗だということを認識し、ぱくぱくと食べてくれました(笑)

赤ちゃんって、びっくりするくらい、画力の高い絵に反応するんですよね。
赤ちゃんの正確な描写を読み取る力は、おそるべきものがあると思いました。
この本は、その高い画力と、赤ちゃんの目線に立った構成力で、赤ちゃんの心をわしづかみにしているのだと思います。
シンプルなものの面白さを、娘が教えてくれた気がします。

ごっご遊びには、最適な絵本。
おススメです。

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